「お父さん、歩くと指が痛い。」
娘のひとことに、創業者 菊地武男は、靴の木型を
オリジナルで造ることを決意しました。
1975年、すでに50歳のときでした。
それまで約25年間、海外デザイナーの靴をはじめ、
エレガントな靴を販売してきた彼にとって
娘の言葉は、靴の痛みに悩むお客様の声として聞こえたのです。
菊地は、靴づくりのもっとも重要な部分である
木型づくりから日本女性の靴を見つめ直します。
欧米では、シューメーカーは、
膝から下の外科医と呼ばれているという話に感銘を受け、
彼は東京芸術大学で人間工学と美術解剖学を学びます。
さらに、お客様の足を計測する器具の開発や、
シューフィッターの教育にも力を注ぎました。
日本女性が履いたときに、もっともエレガントな靴。
日本女性が、美しい姿勢で颯爽と歩ける靴。
菊地武男が追い求めた、木型そのものから造る快適さは、
こんにちの菊地の靴のすべてに受け継がれています。